ご無沙汰しております。
専務取締役の市川です。
早いもので、2025年も残すところあとわずかとなりました。
日頃よりカネエイの「元気な畑のごちそう」を応援してくださっている皆様、
そして日々畑で汗を流されている生産者の皆様には、心より感謝申し上げます。

毎年この時期に一年の実績を振り返るのが私の務めですが、
今年は産地を預かる身として、非常に複雑な思いで数字を眺めています。
今年の販売現場を振り返りますと、野菜の出荷量は平年並みに戻ってきたものの、
価格が思うように上がらず、非常に厳しい一年となりました。
その背景には、大きく分けて二つの理由があったと考えています。
一つは、温暖化の影響で「産地の切り替え」が円滑に進まなかったことです。
暖かい日が続いたことで、本来なら終了しているはずの地域の収穫が長引き、
そこに新しい産地の出荷が重なってしまいました。その結果、市場に品物が溢れ、
価格が下がる要因となりました。
もう一つは、私たちの「売り方」における課題です。
昨年の野菜高騰の影響もあり、消費者の皆様の間には買い控えの動きがありました。
そんななか、私たちは入荷数が少なくなると、資材や燃料代の高騰という生産現場の
切実な状況を優先し、価格を上げるという強気の判断をとってしまいました。
その結果、消費をさらに鈍らせてしまい、
「品物は少ないのに売れない、在庫が余って相場が下がる」
という、極めて不自然な状況を招いてしまいました。
消費地の感覚と私たちの判断に大きなズレが生じていた事実は、真摯に
受け止めなければならない反省点です。
新しい年を迎えるにあたって、冷え込んだ消費動向がすぐに改善することはないと、
厳しく捉えております。
しかし、産地を守るために、この価格停滞を打破していくことが私たちの使命です。
そのためには、まず生産者の皆様には「しっかりとした生産量の確保」
に尽力していただく。
そして私たちは、消費地のニーズに即した「売れる商品」の提案を積み重ね、
着実な単価上昇を図ってまいります。
生産と販売が一体となり、高知の野菜の価値を最大限に高めていく。
来年のカネエイが切り拓く新たな挑戦に、どうぞご期待ください。

さて、年末のご挨拶とともに、弊社の年末年始の営業についてご案内申し上げます。
本日12月29日をもちまして本年の業務を終了させていただきます。
年始は1月5日より通常営業を開始いたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。
最後になりますが、皆様にとって新しい年が素晴らしいものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。
どうぞ、温かなお正月をお迎えください。






