年末のご挨拶

[Date]2025.12.29  [Category]ブログ

ご無沙汰しております。
専務取締役の市川です。

早いもので、2025年も残すところあとわずかとなりました。
日頃よりカネエイの「元気な畑のごちそう」を応援してくださっている皆様、
そして日々畑で汗を流されている生産者の皆様には、心より感謝申し上げます。

 

毎年この時期に一年の実績を振り返るのが私の務めですが、
今年は産地を預かる身として、非常に複雑な思いで数字を眺めています。

今年の販売現場を振り返りますと、野菜の出荷量は平年並みに戻ってきたものの、
価格が思うように上がらず、非常に厳しい一年となりました。

その背景には、大きく分けて二つの理由があったと考えています。

一つは、温暖化の影響で「産地の切り替え」が円滑に進まなかったことです。
暖かい日が続いたことで、本来なら終了しているはずの地域の収穫が長引き、
そこに新しい産地の出荷が重なってしまいました。その結果、市場に品物が溢れ、
価格が下がる要因となりました。

もう一つは、私たちの「売り方」における課題です。
昨年の野菜高騰の影響もあり、消費者の皆様の間には買い控えの動きがありました。
そんななか、私たちは入荷数が少なくなると、資材や燃料代の高騰という生産現場の
切実な状況を優先し、価格を上げるという強気の判断をとってしまいました。
その結果、消費をさらに鈍らせてしまい、
「品物は少ないのに売れない、在庫が余って相場が下がる」
という、極めて不自然な状況を招いてしまいました。
消費地の感覚と私たちの判断に大きなズレが生じていた事実は、真摯に
受け止めなければならない反省点です。

 

新しい年を迎えるにあたって、冷え込んだ消費動向がすぐに改善することはないと、
厳しく捉えております。
しかし、産地を守るために、この価格停滞を打破していくことが私たちの使命です。

そのためには、まず生産者の皆様には「しっかりとした生産量の確保」
に尽力していただく。
そして私たちは、消費地のニーズに即した「売れる商品」の提案を積み重ね、
着実な単価上昇を図ってまいります。

生産と販売が一体となり、高知の野菜の価値を最大限に高めていく。

来年のカネエイが切り拓く新たな挑戦に、どうぞご期待ください。

 

さて、年末のご挨拶とともに、弊社の年末年始の営業についてご案内申し上げます。


本日12月29日をもちまして本年の業務を終了させていただきます。
年始は1月5日より通常営業を開始いたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。

 

最後になりますが、皆様にとって新しい年が素晴らしいものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。
どうぞ、温かなお正月をお迎えください。